Lazy Cosy Home 

イギリスでDIY 家改造、菜園、保存食作りなど 土臭くやっています。 

イギリス人にDIY根性を触発された経緯

古い家をDIYで改造しながら住む。

というのは素敵な響きで、東京の小さいアパートに住んでいた頃は夢みてました。
イギリスにあるこの家でそれができる環境になったのですが、夢想していた通り
「好きなように間取りを変えて、家具や内装もオシャレに統一したい!」
みたいなものはまだまだ先の話でして、欠陥だらけの家を自分達で何とか住めるようにするということをやっています。

以前は電動ドリルなど使ったこともなかった私は助手に回るのみですが、メンテナンスの仕事もしてきた旦那はこれまでも自分でいろいろとやってきたようで、初めての事もいろいろ調べながら作業しています。

事の始まりは旦那と知り合って間もない頃、使っていたおんぼろ車の排気口が壊れました。修理屋に行くのだと思っていましたが、彼が「中古のパーツを探して自分で直す」と言うので、DIYに縁のなかった私はびっくりしました。
本当に自分でやるつもり?と半信半疑のまま、スクラップヤードという廃車が山のように積まれた場所へ連れていかれました。

ここで同じ型の車を探し、まだ使えそうなパーツを自分で取り出すとのこと。
工具も持参して来た旦那は車の下に潜り込んで作業をし、手が油まみれになりながら取ってきたパーツを店の人に見せ、これいくら?という何とも適当なビジネス。当然タダみたいな金額で購入できました。

結果いろいろとありながらも見事に直してくれて、その後もブレーキやらステアリングやら壊れては直し、廃材を見つけてきて車の後ろにベッドを作ったりもしました。

こんなことをするのは旦那くらいなんじゃないかと思っていましたが、こちらに来てから自分で家や車などを修理する人の多さに驚きました。

DIY という言葉はイギリスが発祥らしく、マニアックな工具や部品などを売るチェーン店がいくつもあり、普通のホームセンターにトイレやキッチンなどが持ち帰って自分で取り付けられる様に売られてます。
例のスクラップヤードにもヒールをはいた婦人が車のパーツを買いに来ていたのを見たことがあります。(そこは店の人がパーツを取り外す所でしたが)
普通の家にも工具用の小屋やグリーンハウスがあったりします。見事な庭を作り上げたり、家を改築する人もいたりと本気な人が多いんじゃないかと思います。

もちろん皆がやる訳ではないでしょうが、例えば壁のペンキを塗り変えるくらいは割かし誰でもするみたいです。

 私もこちらに来てから裏庭で野菜を育てたり、保存食や日用品などを作るようになりました。元々興味はありましたが、始めたきっかけは、必要に迫られてという感じ。
日本の食材が手に入りにくいのはもちろんのこと、近頃は怪しげな成分とか農薬、流通などのシステムも気になる。そんなことを言ってれば普通の店じゃ何も買えない。
ネットで良い物も売ってるけど、全部揃えられるほど懐に余裕などないわ!と、あーだこーだ文句ばかり。

だったらもう自分で作るしかない。という、割とネガティブな理由でした。

家の改造にしても、安く済ませようとすれば適当な仕上がりになるから自分でやった方がマシ、と似たような理由があります。やってみてわかってきましたが、手を抜こうと思えばいくらでも抜ける。
良い職人に頼めばそんなこともないでしょうが、やはり値段も比例するものです。

特に修理や改装などは人件費が主ですから、自分でやれば費用が大幅に削減できるというのが大きいですね。

日用品なんかは“100円で売ってる物が30円で出来た”程度の可愛いものですが、
家や車は“1万円掛かる所を3千円で出来た”となる。
内容によっても変わってきますが、スケールが大きくなる程違ってきます。

当然DIYでやれば手間も時間も膨大に掛かるし、失敗することもありますが
全て自己責任ですから誰にも文句は言えません。

その分、自分で作業した物はどういう過程で作られたのか知れるし、
経験値が少し上がった気がする。大切にしようという心も芽生えるものです。

 そんな訳で、出来そうな物はなるべく自分でやっていくことにしました。

便利な世の中になったもので、大概のやり方や情報はネットで検索すれば出てきます。たくさんの見知らぬ方にお世話になったので、私も誰かの役に立てればと思いブログを始めました。